<2016年10月 Vol.2>
自動車とIoT
~テレマティクスで社有車管理を大改革!~
前回に続き、今回のキーワードも「IoT(Internet Of Things/モノのインターネット)」です。
IoTの活用によって、家電製品など身近なものをなんでもインターネットにつなげる世界が現実のものになりつつあります。
さて、皆さんは「テレマティクス」という言葉を見聞きされたことはありますか?
「テレマティクス」とは、モバイル通信を使った移動体(自動車など)への情報提供サービスのことです。身近なところでは、自分の目的地や走行経路といった情報をGPS経由で取得し、走行ルートの案内や渋滞予測を行うカーナビゲーションシステムも「テレマティクス」の1つと言えます。
近年では、車両の運行状況をリアルタイムに確認する、危険運転を検知するなど、多彩な機能を搭載した運行管理システムに注目が集まっています。
今回は、そんな「テレマティクス」による車両管理の事例をご紹介します。
事例1.事故を未然に防ぐ!
現在、タクシーやバス等では、事故発生時の記録を取得するため「ドライブレコーダー」と呼ばれる映像記録装置を搭載することが増えています。
2016年1月に発生した「軽井沢スキーバス転落事故」で大きな被害が発生したことから、同年3月には国土交通省により貸し切りバスへのドライブレコーダー設置が義務化されました。
従来は、主に運輸・交通等の商業車両を中心に運転記録を行うケースが大半でしたが、最近では、営業車両や工事車両など、旅客や貨物の輸送を目的としない車両でも、運転管理を行うことを目的にシステム導入が増えています。工事スタッフが現場への到着を急ぐあまり、法定速度の超過といった違反行為を行うケースや、日頃から急ハンドル・急発進等の危険運転が習慣化してしまい、事故を引き起こしてしまうようなケースを懸念してのことでしょう。
しかし事故や違反を防ぐためには、危険運転を予知し、未然に防ぐことが必要です。
そこで役立つのが「テレマティクス」です。自動車に設置されたセンサーの動きやエンジンデータを取得してモバイル通信経由でクラウド上に収集。その情報を社内の責任者や総務管理者がチェックし、運転指導を行う仕組みを作ることで、事故や違反リスクの軽減が期待できるというわけです。
損害保険会社の中には、このような仕組みを用いて被保険者の運転傾向をチェックし、その成績を元に保険料を割り引くといったサービスを行っている企業もあります。
自動車を利用する企業や、自動車に関わるサービスを提供する企業にとって、事故のリスクを軽減できるシステムの活用はこの先必要不可欠となってくるのではないでしょうか。
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事例2.社有車のムダを省く!
事例1は、主に安全性の向上を目的とするものでした。一方で、「テレマティクス」には車両の稼働状況を管理し、車両台数の適正化を実現するというメリットもあります。続いては「テレマティクス」の活用によりコスト削減につながった事例をご紹介します。
ある企業では、社有車を複数台保有しており、その中には、営業スタッフ1人に1台ずつ割り当てられる営業車もあります。
社有車には、車両本体の取得費用に加え、駐車場代、燃料代、保険代、車検代など、1台ごとにさまざまなコストが掛かってしまい、社用車が増えるほど企業の負担も増えるばかりです。
そこで、この企業では「テレマティクス」を導入。各車両の稼働時間を計測することにより、稼働率の低い車両を特定することができました。その結果、営業車を1人1台保有する必要がないことが判明したため、共有の車両を必要に応じて予約する仕組みに変更。社有車の効率的な運用を実現することで車両台数を削減し、コスト削減に成功したのです。
このように、社有車の効率的な管理やコスト削減に頭を悩ませる担当者の方にとって、「テレマティクス」の導入は大きな助けになると考えられます。
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さて、今回は「テレマティクス」による運転管理・車両管理の事例をご紹介しましたが、mineoでも今年9月よりテレマティクスサービス「mineo セーフティドライブサービス」の提供を開始しています。
車両への取り付けはとても簡単なため、車両の稼働を止める必要がありません。初期導入コストも安価となっており、多くのお客さまからお引き合いをいただいています。
社有車の管理でお悩みの方、今回ご紹介したような取り組みをお考えの方は、ぜひお気軽にお問い合わせください!
mineoでは、これからもIoT・M2M向けメニューの拡充などを検討しています。
今後もmineo をよろしくお願いいたします!
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【Vol.1】
IoT・M2Mになぜ「モバイル回線」が選ばれるのか?(2016年8月)